アディダスの3本線
3本線デザインとして著名なアディダス。
3本領域には、絶対入るな!と言わんばかりに、過去に、ファッションブランドのマーク・ジェイコブスや、3本線ではなく2本線デザインのパトリック社シューズ、アディダスと同国のドイツのプーマの4本線シューズ、日本のニッセンの4本線シューズまでに対しても真似や模倣だと訴訟を起こしている。
2015年に、3本線商標侵害と訴えられたロサンゼルス生まれのファッションブランド、フォーエバー21が、「アディダス側は、すべての色、幅、本数のストライプを用いたデザインに対して訴えを起こしている」と主張し反訴。
フォーエバー21社の訴えられた商品は、キャラクターが前面にデザインされたスエットトレーナーの腕の肩から袖口の3本線。
アディダスは、「位置商標」という切り口で商標登録しており、指定商品(Tシャツ、ジャケット、コート、スエット、シャツ)の肩から袖に沿った3本の平行線からなる、と特定された商標である。「位置商標」は標章自体が似通っていなくても、普通は、商品の付さないような場所に標章を付した商標であるため、そのデザインされた場所を重要視。強力な権利である。
シンプルでわかりやすい3ストライプだからこそ、模倣や真似が後を絶たないであろうが、70年間もの努力でこの商標を守り続け、著名な商標に育てあげてきた。
ストライプ(線)のデザインというものは、スポーティでシャープな印象を与える、ファッションイメージを表現する上で欠かせないデザインである。
今回の判決結果によって、ストライプデザインの使い方がかわってくる可能性も出てくるのだ。
模倣か否か、結果が気になる。
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