出版業界の模倣事情とは。。

発売から2年半で80万部超のベストセラーとなった小学館の「やせるおかず 作りおき」。料理研究家の柳澤英子さんが自らのダイエット成功体験をもとに、忙しい人でも気楽に続けられる「作り置き」料理を紹介したダイエットレシピ本シリーズ6冊の累計発行部数は246万部を上回っている。 この本の類似本であると、小学館が、新星出版社の「やせるおかずの作りおき かんたん177レシピ」に、販売停止などを求める騒ぎがあったが、結局、新星出版社側が同書を出荷しないことで両社間で合意が成立した。 「酷似している」と感じるのは、やはり本のタイトルと表紙デザインだそうだ。内容については、料理&ダイエット本なので、類似してくるものの、具体的な料理の見せ方や見せ方は違い、新星出版社の本は、よりダイエットに重点をおいているそうだ。 出版業界は、ベストセラーになると、似たようなジャンルの本が次から次へと登場することは、とてもよくある話である。 争点となるのは新星出版社の本の「表紙デザイン全体」。これが、不正競争防止法で禁じられた、小学館の本との「混同を生じさせる」行為にあたるか否かが問題だそうだ。 ただ、「表現の自由」への配慮はしなくてはならない。 シロかクロか明確な判断基準はない。 小学館のこの本の背景には、「作り置き」というテーマの本自体、15年10月に出版された料理本「つくおき」(光文社)が昨年9月、「料理レシピ本大賞 in JAPAN 2016」の大賞を受賞。同書の続編を含めたシリーズ3冊の合計は92万部を超えるヒットを記録しているのも事実であり、出版物とは、世の動きやニーズから生まれるものも多いため、追いかけっこになってしまい、なかなか難しいものである。 参考サイト: http://www.sankei.com/premium/news/170623/prm1706230009-n1.html